樹液からシロップを作る~今年は白樺樹液も挑戦

季節の保存食
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3月オニグルミ、4月白樺樹液からシロップを作る

 昨年、初めてオニグルミの樹液からシロップを作った。今年もまた3月雪がまだ残る中、オニグルミの樹液作りが始まった。昨年作ったオニグルミの樹液は、知人からも大好評であった。自家製プリン、シンプルパン、ヨーグルト、ホットケーキなど色々なものに使い、自然の恵みがつまったシロップは大切に美味しくいただいた。

 大切なお客さんが来た時のおもてなしに振舞ったり、プレゼントしたり私達の中でとても価値の大きいシロップとなった。はちみつやメープルシロップとはまたちょっと違った優しい味がお気に入りのオニグルミのシロップ。ウォルナットシロップと言うそうで、別名になると素敵な感じ。

 白樺樹液も採取できて、そのシロップはどんな味になるのだろうか興味深々で、白樺樹液のシロップづくりも挑戦することにした。ちなみに、白樺樹液はバーチシロップと言うらしい。

 オニグルミと全然違ったのが、白樺樹液の採れる量の多さ。オニグルミは一つの木で一日で採れる樹液の量は500mlペットボトル半分だったり1/3くらいでわずかなもの。それに比べて、白樺の樹液はじゃんじゃん採れることに驚いた。

 しかし、結局糖度は薄いため、煮詰めてシロップにすると大量の樹液もごくわずかになり、煮詰める時間もかかった。結局出来上がるシロップの量はさほどオニグルミと変わらない。どちらにしても、手間暇かかるシロップ。5歳の息子と夫が毎日保育園から帰ってくると仕掛けている木々から樹液を集めていく。

 ある程度たまったら煮詰める作業に入るのだが、ここからが根気のいる作業。薪ストーブがある家ではその上で煮詰めるのが一番良いだろう。

 我が家ではないため、キッチンとガスコンロを併用しながら同時に煮詰めていくことにした。それでも10リットルのタンクを煮詰め終わるには6-7時間かかる。しかも、何度も灰汁を取り除き、減ったら樹液を追加する作業の繰り返しは果てしない。ちびの子供がいるため色々中断されるし、何かをしながら煮詰める作業はとても忙しい。ちょっと目を離したら、最後の最後に煮詰まりすぎてカルメル状態になったなんてことも多々あり、がっかりしたことも。夫と協力しながら、時には喧嘩しながらの作業だ(笑)

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 写真:オニグルミの樹液採取、まだ寒い雪の中、いくつかの木々に仕掛けをセットする。今年は息子が楽しそうに樹液の採取を手伝ってくれた。家族一団となってする作業も醍醐味だ。

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 写真:白樺の樹液、4月中旬からスタート。すっかり雪はなくなり、春になり暖かい。息子は樹液だけ飲んで「水!!」と味については表現した(笑)それくらい白樺樹液は糖度が薄い。

 樹液集めは、オニグルミ、白樺樹液それぞれ採取できる時期が違う。オニグルミは3月日中の気温がプラスになる時期、白樺樹液は4月中旬。寒暖差があることが樹液生産には関係しているらしい。細い木、太い関係なく、ある木は沢山樹液が取れるのにある木は全然取れないなど仕掛ける木によって違う。

 2種類の木々から煮詰めて出来上がったシロップは味、色ともに全然違った。オニグルミはあっさり優しい味で見た目ははちみつに近い色合い。白樺樹液は少し強い癖のある感じで色も濃い。我が家ではオニグルミの方が人気かな。

 木々の種類が変わればそこから生まれるシロップの味も全然違うのが面白い。なんでこんなめんどくさいことをわざわざやるのか?と言われてしまうかもしれないが、世界でたった一つのシロップ、唯一無二だからそこに価値を見出している。何でもお金を出して買うのは簡単だけど、一から自分たちで作る大変さも感じながら出来上がったものをいただくことは大きな喜びや感動あるから。季節の行事として、家族一団となって取り組むイベントのように我が家では楽しんでいるのかもしれない。

 来年もまた作ろうね、自家製シロップ。夫はおれはオニグルミだけでいいや、なんて言っていますが白樺さんのシロップも頑張って作ろうよ~

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↑このタンクに入った大量の樹液を煮詰めていく。このタンク一つからできるシロップは小瓶3個程。

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写真:煮詰める作業、白い泡がアクでこれを何度も取り除く。

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写真:今年出来上がったシロップ達。色が濃いのが白樺で薄い方がオニグルミのシロップ。

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写真:九州に住む知人へ、プレゼントでラッピングしてお届けする。これも楽しみの一つ。

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:知人が遊びに来た時には、恒例の我が家の採れたて卵でつくるプリン+樹液シロップ。卵からシロップまですべて自家製だと素朴なプリンもなんだか誇らしくなる。2種類のシロップ味比べしていただいてもらうのも楽しい。

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