迷い猫がやってきた。どうやっていのちを救う??

写真:寒空の中、朝起きてパジャマに長靴はいて、外に飛び出す息子。
我が家の外に突然現れた子猫が3きょうだい。今まで庭に野良猫さんが現れたことは何度もある。決まって人間が近づくとすぐ逃げてしまうのだが、今回の猫はまるで違う。餌も水も与えていないのに、近づいてきては撫でてくれと転がって離れない。家の中に入ってこようともする。車で帰宅すれば、ひょこっと顔を出しお出迎えだ。人間の愛を一度受けたことのある猫。おそらく、、人間に捨てられてしまった子猫達。その中でも一匹に関しては特に懐いてくるので、息子とすぐに仲良しになった。他の2匹も最初は警戒していたが、少しずつ懐いてくれるようになる。猫と私達の距離が縮まっていく分、猫への愛情も増してくる。なんとか助けてあげたい、ただその気持ち。
我が家はニワトリを飼育している。ニワトリへ危害が及ぼされる可能性があるため猫を飼うことは難しいだろうと。以前、奇形を持って生まれたニワトリがいたが、体は小さく、でも一所懸命生きていた。そんな中、ニワトリ小屋に野良猫が侵入、ニワトリ達を襲った。結果そのニワトリは亡くなってしまっている。猫には狩りの習性があり、本能だから仕方ないと思っている。鶏と猫が仲良く共存することなんてできるだろうか。
動物が生きる本当の幸せって何だろう。

写真:小屋の中に、コンテナハウスを置いて毛布を置いた。おしくら饅頭で身を寄せ合っている
保健所や振興局、警察署に迷いネコがいてと問い合わせした。基本、野良猫に関しては保護してない、野生で生きてもらうしかないとの返答。猫の譲渡会もあるが、飼い猫で何かの理由で飼育できなくなった猫であればいいいが、野良猫に関しては参加できないという。不公平な気がして切なくなった。同じ一つの尊いいのちなのに。
SNSや色んな人に連絡して飼い主になってくれる人を探した。結果、簡単には見つからないの現実で。どうしようかと悩んでいたら、ある猫の保護団体を紹介してもらった。
我が家でも力になりたくて1匹だったらと猫の引き取りを決心。基本外で猫の好きなように自由に過ごしてもらい、寒さ対策をとった(断熱材を入れたり暖房器具等)小屋を作ってあげて・・・と考えていたが、保護団体からは完全室内飼育を徹底してほしいとご指導を受けた。室外飼育は他の野生動物の危険、事故に合う、けがや病気になる、遠くに行ってしまう危険性、他の猫も寄ってきてしまう。などの理由から。室外飼育をするなら、3匹とも保護団体の方で引き取りたいと強く言われた。
ここで重要なのは、団体のルールは猫の命を守るためのものであり、善意や配慮に基づいた判断であるということです。
我が家のニワトリは時々庭に自由に放している。何度かキツネがやってきてニワトリが襲われた過去があり、キツネといった野生動物の対策として箱罠を置いたり。自分達が外にいる時だけ鶏小屋から出すという決まりにした。小屋から出す以上、キツネ等に襲われるリスクはゼロではないが、それでも700坪という広大な土地でニワトリには自由に歩き、虫をみつけ、草を食べ、土を浴び自然の中で過ごす事は豊かな時間で、それが自然な光景だと思っていた。小屋の扉を開けると喜んで飛び出すニワトリの姿、我が家の鶏は外が大好きなのだ。
動物の幸せを追求することはとても難しい。動物にとって一番の幸せって何??病気にならないのが一番大事?長生きすることが一番?生活の質は?野生動物はいつも危険と背中合わせだし、それでも環境に適応しその中で強く生きている。 どの答えが正解ということではないのだが、狩猟を行いニワトリを飼育し日々動物のいのちと向き合い自然の暮らしを営んでいる私達にとって、家の中でしか飼えない動物という事になんだか違和感を感じた。
子猫3匹とのお別れがやってくる

写真:一番懐いていた子猫。
残念なことに7歳の息子は鶏のお世話をなかなか積極的にしてくれない。子供に動物のお世話を責任もって行うことの意味を理解してもらえるのはなかな難しいのだ。息子から、この猫を飼いたいと言われた時に、「にわとりのお世話もできないのに、猫なんて飼えないよ。」と伝えた。息子は次の朝から鶏と猫のお世話をせっせとするようになったのだ。子供の心は純粋で単純。目的ができると急に行動力につながる。学校の準備や朝の支度だって怒られないと自分でできない毎日なのに。
色々悩んだ結果、我が家で猫を飼うことは諦めることとなった。一時保護していた猫を手放すと事となり、息子はごはん食べたくない、今食べれる気分じゃないと箸を止めて猫が飼えないことを深く悲しんだくらいだ。しかし、「お別れの日までお世話は俺がちゃんとする」と言ったので、息子の猫への愛情は確かなものだった。
猫保護団体の力を借りることも一つの方法
猫は3-4か月で妊娠できてしまい、きょうだい間でも妊娠してしまうと。そういう意味からもいち早く保護して病院に連れていくことがまずは望ましい。野良猫は正直数えきれないくらいいる。その野良猫を発見し保護した人が全責任を負い自身で飼育するには限界がある。保護した人が飼育できなければ保護団体にお金を支払い(今回私が依頼した保護団体はワクチンや去勢手術、検査等をする医療費を含めて1匹に対して1万円のお支払いであった)にて保護してもらうしか方法がないのだろうか。
保護団体も完全ボランティアで行っているために運営を継続するにあたって保護した人から援助を含めて請求していると伺った。どうするかは保護したその人自身がどうしたいかに委ねられている。猫の人生・未来が1万円で変わるなら、それ以上に価値があり、私達は3匹分の3万円を支払い依頼することにした。譲渡会を通して新しい飼い主に出会い幸せになってもらえることの期待を込めて。
今回の経験は、助けたいという気持ちと現実的な制約の両立がいかに難しいかを教えてくれた。野良猫を減らすための活動や、保護団体の努力の背景も理解できるようになり、私たちなりに学びの多い出来事となった。
いつも帰宅すると、小屋からでてきてお出迎えしてくれた子猫3きょうだいがもういなくて寂しいが、ご縁があって出会ったこの猫達の人生、未来が優しく温かく明るいものでありますように。



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