ヒグマの毛皮なめし(ミョウバンなめし)の話し– Bear Fur Alum Tanning Process (Step-by-Step)

革鞣し

※この記事は当時の試行錯誤の記録です。現在のYAMAKAWAー山革ーでは、専門的な知見も取り入れ、鞣しの工程や使用材料、設備・作業環境を見直しています。本文や写真で紹介している方法・環境は、現在の製作体制とは異なります。

 2023年に初めてヒグマを獲ったときのことを記事にしていなかったので記事にしようと思います。

個体情報

 獲った時期は10月中旬。猟期に入っていますが、ヒグマの有害駆除の時期は11月末までなので猟期と有害駆除期が重なる時期。

 この時期は堅果類を探して、活発に動き回る時期。雪は降らずに追跡は困難。流し猟で出会った個体でした。70㎏程の雌熊。初めてのヒグマへの発砲、色々な感情がありますがそれはまた別の機会にでも。

下処理

 まずは、皮に残った脂や組織を取り除く下処理を行いました。ヒグマの皮は厚く、状態を見ながら慎重に作業する必要があります。

 当時は専用の作業場所がなく、庭の一角で試していました。臭いや残渣の管理も十分とはいえず、現在のYAMAKAWAー山革ーでは、設備・作業環境・処理方法を見直しています。

 下処理後は皮の状態を確認し、次の工程に進められるよう整えました。ここで紹介している当時の方法は、現在の製造工程とは異なります。

 写真は当時の下処理後の状態です。現在は仕上がりと安全性を安定させるため、判断基準や工程を見直しています。

当時の鞣し工程

 当時は明礬を使う方法を試し、皮の状態を見ながら浸漬と確認を繰り返しました。

 配合、濃度、時間、容器などの具体的な条件は、現在のYAMAKAWAー山革ーの製造工程と異なるため掲載を控えています。この記事は、事業化以前の試作記録としてご覧ください。

乾燥と柔軟処理

 浸漬後は、毛と皮の状態を確認しながら乾燥と仕上げを進めました。

 光の加減で色が変になってますが、基本的には黒一色です。

 建築系のDIYでもそうなんですが、補強(火打ち)を入れなければグラグラしちゃいますので私はなんにでも補強を入れる性癖があります。

 部位によって厚みや乾き方が異なるため、状態を確認しながら全体を整えました。具体的な乾燥条件や柔軟処理は、現在の品質管理に関わるため公開していません。

 この乾燥工程をどれだけ丁寧にやるかが、2025年の今になってわかります。、いかに手間をかけるかが出来を左右しますね。

 ・・・この毛皮は今見ると揉み足りないし、乾燥してから揉み作業をしているので不十分です。

加脂と仕上げ

 乾燥後の状態を見ながら仕上げを行いました。当時と現在では、使用する資材や条件が異なります。

 毛並みを整えながら仕上げると、光沢のある落ち着いた風合いになりました。ヒグマの毛には独特の質感があります。

完成した毛皮

仕上がったヒグマの毛皮は、光の当たり方で深い焦げ茶から黒へと変わります。
 毛は太く、密度も高く、鹿革とはまったく違う存在感があります。
 この個体は、首のしたに月の輪熊のような模様があります。あまり知られていないのですが、ヒグマは個体ごとに毛並みが結構違います。月の輪があったり、金毛だったり、黒一色だったり。素敵ですよね。

 大きく重たい皮でしたが、工程を終えると不思議と軽く感じます。
 この個体のお肉を食べ、完成した毛皮を見て、息子は何を感じたのでしょうか。

 それは息子だけの思い。私は知らなくて良いし、簡単に言葉にしてほしくない。以上

この革鞣しの活動から生まれたブランドが「YAMAKAWAー山革ー」です。
→ YAMAKAWAー山革ーについて

→Instagram公式はこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました
PVアクセスランキング にほんブログ村